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かすかべのステキ発見ひとマガジン(仮)

会社員でありながら食や農に関わる

 
春日部,フリーペーパー,かすかべひと図鑑

春日部の今と未来をかたりあおう! カスカベシティーに住むミドルエイジの人々が、春日部のあらゆることについて、あらゆる場所でホットに語り合います。辛口コメントが飛び出しても、それは春日部愛から来たものだからご愛敬。第一回は「食と農」についてです。今回は、会社員でありながらご実家が農業を営む兼業農家のミドルエイジな息子たちが田んぼのど真ん中でLetʼs Talk!!

 

​​――会社員でありながら食や農に関わるイベントをされているのはなぜですか?

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早川さん 僕は家に活かせる土地があるし、楽しい仲間を増やしながら収益も出たら良いなと思って。生みたて卵と釜炊きごはんで作った、卵かけごはんを食べるイベントや、ピザをピザ窯から作るなどのイベントをやっています。

うちはお米やキウイフルーツ、蜂蜜を生産していますが、親世代には農業はこういうものだっていう固定概念があって。例えばディスプレイの仕方ひとつとっても、自分と親世代だと考え方が違う。兼業農家だしもっと自由にやったらいいのにと思ってました。

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​​​土渕さん 僕は、市場イベントに参加して春日部産のお米を使ったお茶漬けを販売しています。ほかも色々計画中。うちはお米を生産しているけど、利益にはならないから農業に関わる気はなかった。

でもある時知り合いに、農家なのになぜ農業しないのか聞かれて。稼げないからって言ったら「もったいないなー、資源を使わないなんて」と言われたんです。

その“資源”って言葉がずっと頭に残っていて。3.11の震災時も食料に困らなかったし、実は農業ってすごい価値があるんじゃないかって、やり方を変えたらすごく魅力的な仕事になると思った。食べ物を作るって、あまり重要視されていない気がするけど、実は崇高なことなんじゃないかなあ。でも僕は農家というよりも、地域全体の農業の底上げとか生産者と消費者が直接関われるコミュニティーを作りたい。

早川さん 僕は農業っていうカテゴリーにこだわる必要はないと思っていて。農業に 接していれば何をやってもいいのかなって。親世代は、どちらかというと作る専門だけど。

土渕さん 生産する側が、自分の考え方を 改める時期が来てるのかなって思います。

――農産物を生産し、売る側として感じることはありますか?

早川さん うーん。食品の中で、野菜って軽視されている気がする。“野菜の名前=値段”になっていて、それぞれの背景にある作り方や農薬の有無などが無視されている気がします。

――例えば「白菜ならだいたいこの値段」みたいな。

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​​土渕さん 価格って重要だよね。昔の市場みたいに、生産者と消費者が直接つながって、農薬の有無とかを可視化したらいいんじゃないかな。そうしたら消費者も安心できると思うし。買うつもりなかったけど、来たら楽しくて、生産者から色々な話を聞いたら思わず買っちゃった、みたいな市場があればいい。コミュニケーションを通して生産者のファンになってもらったり。

早川さん じゃあこの人から買おうっていう。

土渕さん 春日部にも、イベントとしての市場があったりするけど、ワクワクしないものも正直あると思う。安いから買うっていうだけじゃなくて、楽しめる場があった方がいい。もちろん安さも重要だと思うけど、色々な人が集まる場がもうちょっとあったらいいなって思う。

土渕さん 数年前は、農家イベントってあ まりなかったけど、やってみたら楽しい。 僕たちにとって普通のことが、感動された りする。「あ!庭に行けば野菜がある!」っ て。

早川さん うちは鶏を飼ってるから、鶏と触れ合ってもらったり。

​​――イベントをしていて良かったことはありますか?

土渕さん 僕たちの日常がお客さんには非日常で、感動してくれる。

早川さん そんなお客さんの姿を見て、うちの父も自らお客さんに「こういうのもあるんだよ」って話かけてた。今までそんなことなかったのに(笑)

土渕さん 会話をすると、人間関係もできてくるしね。イベントに来て、食べて、ファンになってくれたらいいな。

――農業の敷居が低くなれば、消費者も安心して楽しく食と農に関わることができそうですね。本日はありがとうございました。

 
春日部,フリーペーパー,かすかべひと図鑑

ロケ地

早川農園 埼玉県春日部市樋堀320

TEL 048-752-4565

■蜂蜜とお米は一年中、キウイフルーツは11月頃〜3月頃まで直接販売もしています。

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