オノマトペが、好き。
- tomoko
- 2017年11月15日
- 読了時間: 2分
キラキラした太陽の光を浴び、すくすく育ったコスモス が、秋の風でゆらゆら揺れる。

文章的に良いのかはちょっと疑問だが、写真や画像が無くても、どんな様子か想像しやすい文章ではないだろうか。
こんな風に伝えやすくて伝わりやすい言葉、オノマトペが好き。
オノマトペとは、「“カタカタ”と戸が鳴る」というような実際の音を描写する“擬音語”や、音が無いものの様子や感情など、例えば静寂を表す“しーん”というような“擬態語”を総称したもののこと。
私のいちおしオノマトペは「もふもふ」だ。
なんか、ずるい。
画像が無くても“もふもふ”という文字を見たり、聞くだけで、すぐに犬や猫の柔らかくほんのり暖かい毛のもじゃもじゃや、はたまた柔らかいクッションの様子が手に取るように想像できて、癒されてしまうのだ。
オノマトペの力、偉大なり。
少し意識してみると、日常にはオノマトペが溢れている。いつ頃からこんな言葉が使われ始めたのかというと、文献上日本最古のオノマトペは「古事記」にある「許袁呂許袁呂」だそうだ。音としては、コヲロコヲロという音で、“天地混沌をかき回す音”らしい。現代では使われていないオノマトペだけど、何となく……分かる気がする。
それはオノマトペが、私達が生きてきた中で五感で感じてきた記憶を呼び覚まし、共感できる力を持つ言葉からだろう。
その力のおかげで豊かな表現ができるうえ、実物以上に良く表現することもできる。
「ほかほかご飯」「揚げたてサクサクの衣」「しっとりしたスポンジケーキ」「とろっとしたカスタード」
たいしたことを言っているわけでもないのに、なんだか美味しそう。オノマトペを使わなかったなら、
「炊き立てご飯」「揚げたての衣」「水分を多く含んだスポンジケーキ」「濃い目のカスタード」
といったところかな。想像はできるけど、そんなに美味しそうではない。
とはいえ、食べ物にまつわるオノマトペばかりがすぐに浮かんでくるところが、私らしい。
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